True Bypass / トゥルーバイパスとは

3回路(ステレオ型であれば4回路)の機械式(フット)スイッチによって、エフェクトOFFの際にペダル内部のいかなる電子回路にも接続されない状態(入力ジャックと出力ジャックが直結されたのと同じ配線状態)を作ることによって音の劣化を避けながら、音声信号を(音の面ではなく、配線の面において)完全にバイパスさせる手法を 『 True Bypass / トゥルー(真の)バイパス 』 と呼びます。

以下で詳細に解説する、機械式(フット)スイッチを使ったスタンダードバイパス方式で生じる音の劣化や、電子式切り替え回路を通過する際に生じる音の変化を避けるために利用される手法であり、電子式切り替え回路のまま残っているものをトゥルーバイパスと呼ぶことはありません。(比較的新しい手法なので、Vintageペダルのオリジナルのもの大半はスタンダードバイパス方式です。)



トゥルーバイパスのメリット

トゥルーバイパスのデメリット

電子式切り替え回路のメリット

電子式切り替え回路のデメリット


エフェクトのON/OFF切り替え方法

機械式(フット)スイッチを使ったもの

金属の丸い突起のついた機械式(フット)スイッチによって、エフェクトのON/OFFを行う方式です。ただし、内部の構造によって例外的実装や歴史的変遷などが存在するため、外観や機種名だけでは一体どの方式が採用されているのか判断できません。

スタンダードバイバス

ミレニアムバイパス

トゥルーバイパス

電子式切り替え回路を使ったもの

一般的には、フットプレートの下に内蔵された機械式の小型スイッチ(通常押し下げた時にだけONとなるモーメンタリー型と呼ばれるスイッチ)を押し下げ、このON信号によって電子式切り替え回路を動作させ、以下のいずれかの方法によってエフェクトON/OFFの状態を作り出す方式です。(BOSS BD-2,DS-1他、Ibnez TS-9など)

例外的には、金属の丸い突起のついた機械式(フット)スイッチ(ON/OFFが交互に切り替わるオルタネイト型と呼ばれるスイッチ)を切り替え、このON/OFF状態に応じて電子式切り替え回路を動作させ、以下のいずれかの方法によってエフェクトON/OFFの状態を作り出す機種もあります。(Maxon 新OD808,D&S,AD-900など)

エフェクトON/OFFで通過する回路自体を切り替える

エフェクトONの際に、効果音を原音に上乗せする


トゥルーバイパスと『良い音への修理』の関係

トゥルーバイパス加工の特質

『良い音への修理』との組み合わせ方


*1 生音:一般的には、楽器そのものから発せられる音を指しますが、この解説の中では、ギターの音をアンプでさほど加工せず再生される音のことです。
*2 原音:この解説の中では、ギターの音がエフェクトの電子回路中の音を加工しない回路側を通過した後、アンプで再生される音のことです。

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Last Updated: 2009-03-24 (火) 17:53:44